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COLUMN / 宅建コラム

土地を造成する前の、許可
― 桜井くんと開発許可

法令上の制限・開発許可2026年7月29日

まっさらな土地に家を建てるには、まず土地を「宅地」に造り変える工事が要ることがあります。それが開発行為。一定規模以上なら、事前に都道府県知事の開発許可が必要です。どこで、どれくらいなら許可が要るのか——桜井くんの案件から。

― 郊外の土地の相談 ―

「先輩、このお客さん、市街化区域の土地を2,000㎡ぶん造成して分譲するそうです。手続きって要りますか?」

「要る。市街化区域では、1,000㎡以上の開発行為に開発許可が必要だ。2,000㎡なら当然かかる」

「面積の線引きって、場所で違うんですか?」

「違う。ここは覚えるところだ。市街化区域は1,000㎡以上、区域区分のない都市計画区域(非線引き)と準都市計画区域は3,000㎡以上、どちらの区域でもない場所は10,000㎡以上で許可が要る。街なかほど小さい面積から、田舎ほど大きい面積から、と押さえろ」

「じゃあ、市街化調整区域は?」

「そこが要注意だ。市街化調整区域には面積の“下限”がない。規模にかかわらず、原則として開発許可が要る。市街化を抑える区域だから厳しいんだ」

「面積が小さければ大丈夫、が通じないんですね……。逆に、許可が要らない開発ってあるんですか?」

「あるぞ。市街化区域以外で行う農林漁業用の建築物(畜舎・温室など)や、農林漁業を営む人の住宅のための開発。それと駅舎・図書館・公民館など公益上必要な建築物のための開発。こういうのは面積に関係なく許可不要だ」

桜井くんは、面積の表を手帳に写した。

開発許可が必要になる面積(この規模以上で許可)
区域許可が必要な規模
市街化区域1,000㎡以上
非線引き都市計画区域・準都市計画区域3,000㎡以上
都市計画区域・準都市計画区域の外10,000㎡以上
市街化調整区域規模にかかわらず必要(面積の下限なし)
― 桜井くんの手帳 ―
・市街化区域1,000/非線引き・準都計3,000/両区域外10,000㎡以上で許可。
・市街化調整区域は規模を問わず原則許可が必要(下限なし)。
・農林漁業用建築物・その従事者の住宅、公益上必要な建築物の開発は許可不要。
・許可権者は都道府県知事(指定都市等ではその長)。

この物語の“宅建ポイント”

  • 開発許可が必要な規模は、市街化区域1,000㎡以上、区域区分の定めのない都市計画区域・準都市計画区域3,000㎡以上、都市計画区域及び準都市計画区域外10,000㎡以上。
  • 市街化調整区域では、規模にかかわらず原則として開発許可が必要(面積の下限がない)。
  • 市街化区域以外で行う農林漁業用の建築物・農林漁業従事者の住宅のための開発、公益上必要な一定の建築物のための開発などは、開発許可を要しない。
  • 開発許可を出すのは都道府県知事(指定都市・中核市等ではその長)。

この論点を、肢で確かめる開発許可は「区域ごとの面積」と「許可不要の例外」を突く定番。肢別ドリルの「法令上の制限 → 都市計画法(開発許可)」で、〇×を繰り返して数字を固めましょう。

肢別ドリルで解く →
※本コラムは学習用の読み物です。開発許可の要否・面積要件・例外は法改正により変わることがあります。受験・実務にあたっては最新の都市計画法をご確認ください。