大雨で盛土が崩れ、大きな被害が出たことをきっかけに、法律が大きく変わりました。盛土規制法です。名前も対象も変わったばかりのホットな分野。細かい数字より、まず「何がどう変わったか」の骨をつかみましょう。桜井くんの雑談から。
― ニュースを見ながらの休憩中 ―
「先輩、勉強してたら『宅地造成等規制法』って出てきたんですけど、今は名前が違うんですよね?」
「よく気づいた。令和5年に、宅地造成等規制法は『盛土規制法』に生まれ変わった。大雨で盛土が崩れて大きな災害が起きたのがきっかけだ」
「名前が変わっただけですか?」
「中身も広がった。ここが大事だ。昔は“宅地”の造成が主な対象だった。でも今は、宅地に限らず、農地や森林など“土地”全般の盛土・切土が規制の対象になった。危ない盛土は、どこにあっても規制する、という発想だ」
「どういう場所で、規制されるんですか?」
「都道府県知事などが『宅地造成等工事規制区域』などを指定する。その区域の中で、一定規模以上の盛土・切土などの工事をするには、知事の許可が必要だ。危険が及びうる範囲を区域として囲って、そこでの工事を許可制にする、というイメージでいい」
「工事をした人だけ気をつければいい?」
「いや、そこも押さえどころだ。その土地の所有者・管理者・占有者は、土地を“安全な状態に維持する”責務を負う。自分が盛ったのでなくても、危険なら行政から改善を求められることがある。土地を持つ側の責任が重くなったんだ」
桜井くんは、変わったポイントを手帳にまとめた。
― 桜井くんの手帳 ―
・令和5年、宅地造成等規制法 →「盛土規制法」に改称。・対象が拡大:宅地だけでなく、農地・森林など土地全般の盛土・切土。
・知事等が規制区域を指定→区域内の一定規模以上の工事は許可が必要。
・土地の所有者・管理者・占有者に、安全な状態を保つ責務。
この物語の“宅建ポイント”
- 令和5年施行で、宅地造成等規制法は盛土規制法に改称された。
- 規制の対象が、宅地に限らず農地・森林等を含む土地全般の盛土・切土等に拡大された。
- 都道府県知事等が宅地造成等工事規制区域等を指定し、区域内で一定規模以上の工事を行うには許可が必要。
- 土地の所有者・管理者・占有者は、その土地を常に安全な状態に維持するよう努める責務を負う。(許可を要する具体的な規模等の数値は、施行令等で定められており、最新の条文で確認すること。)
この論点を、肢で確かめる盛土規制法は「改称・対象の拡大・許可制」を押さえるのが先決。肢別ドリルの「法令上の制限 → 盛土規制法」で、〇×を繰り返して骨組みを固めましょう。
肢別ドリルで解く →※本コラムは学習用の読み物です。盛土規制法は施行から日が浅く、許可を要する規模等の細目は施行令・都道府県の指定により異なります。受験・実務にあたっては必ず最新の盛土規制法・施行令をご確認ください。