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COLUMN / 宅建コラム

許可をもらう相手は、誰だ
― 桜井くんとその他の法令上の制限

法令上の制限・その他の法令2026年7月30日

法令上の制限には、都市計画法や建築基準法のような“主役”のほかに、細かな法律がたくさんあります。この分野で毎年問われるのが「誰の許可がいるか(許可権者)」。多くは都道府県知事ですが、そうでないものが引っかけになります。桜井くんの案内から、相手を見分けるコツを。

― いろいろな土地の相談が続いた日 ―

「先輩、法令上の制限、細かい法律が多すぎて……。誰の許可が要るのか、毎回迷います」

「そこは、まず大原則をひとつ持て。“迷ったら都道府県知事”だ。多くの法令で、区域内の一定の行為には都道府県知事の許可が要る。たとえば森林法の保安林で立木を伐るときや、地すべり等防止法の防止区域で一定の行為をするときは、都道府県知事の許可だ」

「じゃあ、全部“知事”でいいんですか?」

「いや、そこに例外がある。だから問題になる。“川・海・道路”のように、その施設を管理している人がいるものは、許可の相手が『管理者』になる河川法の河川区域内なら河川管理者、海岸法の海岸保全区域内なら海岸管理者、道路法なら道路管理者。知事とは限らない」

「川は河川管理者、海は海岸管理者……。施設に“持ち主”がいるイメージですね」

「うまい言い方だ。もう一つ、覚えておく値打ちがあるのが自然公園法国立公園は“国”、つまり環境大臣。国定公園は都道府県知事だ。『国立は国、国定は県』と語呂で押さえろ」

「国立と国定で、相手が違うんですね……ややこしい」

「試験はまさにそこを突く。『河川区域は都道府県知事の許可』みたいに、本当は管理者なのに“知事”とすり替えるのが定番の誤りだ。逆に、素直に知事でよいものを『管理者』とするパターンもある。だから、“管理者もの”と“国立公園”だけは例外として覚え、あとは原則どおり知事、と整理するのが速い」

「例外を先に潰す、ですね」

「そういうことだ。細かい面積や手続まで全部は追わなくていい。まずは『誰に許可をもらうか』の相手を、代表例で固めろ」

桜井くんは、覚え方を手帳にまとめた。

― 桜井くんの手帳 ―
・大原則=迷ったら「都道府県知事」(保安林の伐採・地すべり防止区域 等)。
・川・海・道路など“管理者もの”は、許可の相手が管理者。
 河川法→河川管理者/海岸法→海岸管理者/道路法→道路管理者。
・自然公園法:国立公園=環境大臣(国)/国定公園=都道府県知事。
・試験は「管理者↔知事」のすり替えが定番。例外を先に覚える。
代表的な許可権者(例外を中心に)
法令・区域許可・届出の相手
森林法(保安林の伐採)都道府県知事
地すべり等防止法(防止区域内の一定行為)都道府県知事
河川法(河川区域内の工作物の新築等)河川管理者
海岸法(海岸保全区域内の掘削・盛土等)海岸管理者
道路法(道路区域内の一定行為)道路管理者
自然公園法・国立公園環境大臣
自然公園法・国定公園都道府県知事

この物語の“宅建ポイント”

  • 多くの法令で、区域内の一定行為には都道府県知事の許可が必要(原則)。森林法の保安林の伐採、地すべり等防止法の防止区域内の一定行為などは都道府県知事の許可。
  • 施設の管理者がいる法令では、許可権者がその管理者になる。河川法は河川管理者、海岸法は海岸管理者、道路法は道路管理者。
  • 自然公園法では、国立公園は環境大臣、国定公園は都道府県知事が許可権者。
  • 覚え方は「原則は知事、管理者が絡むものは管理者、国立公園は国(環境大臣)」。試験は「管理者」と「都道府県知事」のすり替えを突いてくる。

この論点を、肢で確かめるその他の法令は「許可権者は誰か」を突く一発勝負が多い分野。肢別ドリルの「法令上の制限 → その他の法令」で、〇×を繰り返して例外(管理者・国立公園)を固めましょう。

肢別ドリルで解く →
※本コラムは学習用の読み物です。各法令の許可権者・対象行為・例外の細目は法改正や区域指定により異なります。受験・実務にあたっては最新の各法令をご確認ください。