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宅建試験 平成22年(2010年) 本試験問題

平成22年 問1 制限行為能力者

権利関係正しいものはどれか
問題

制限行為能力者に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 土地を売却すると、土地の管理義務を免れることになるので、未成年者が土地を売却するに当たっては、その法定代理人の同意は必要ない。
  2. 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却するためには、家庭裁判所の許可が必要である。
  3. 被保佐人については、不動産を売却する場合だけではなく、日用品を購入する場合も、保佐人の同意が必要である。
  4. 被補助人が法律行為を行うためには、常に補助人の同意が必要である。
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正解は2
改題令和4年4月1日施行の改正民法(成年年齢の18歳への引下げ)により、婚姻による成年擬制の規定(旧753条)が削除され、婚姻適齢も男女とも18歳に統一されたため、現行法では「婚姻している未成年者」は存在しない。出題当時の肢1は『婚姻していない未成年者が土地を売却するに当たっては』と、成年擬制を意識した限定が付されていたが、現行法ではこの限定に意味がなく、かえって婚姻した未成年者がありうるかのような誤解を与えるため、単に『未成年者』に改めた。肢1が誤りであること(土地の売却は「単に権利を得、又は義務を免れる法律行為」に当たらず法定代理人の同意が必要)に変わりはなく、正解は肢2のまま。
肢ごとの解説
×肢1

誤り。未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない(民法5条1項)。土地の売却は、代金債権を取得する一方で土地を引き渡し登記を移転する義務を負う行為であって、「単に権利を得、又は義務を免れる」行為には当たらない。管理義務を免れるという事実上の利益があっても同じであるから、法定代理人の同意が必要である。

根拠:民法5条1項
肢2

正しい。成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない(民法859条の3)。居住環境の変化が本人の心身に与える影響が大きいことに配慮した規定であり、許可を得ないでした処分は無効である。本肢が本問の正解である。

根拠:民法859条の3
×肢3

誤り。被保佐人が不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をするには、保佐人の同意を得なければならない(民法13条1項3号)。しかし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない(同項ただし書)。日用品の購入まで同意を要するとすると本人の自己決定を過度に制約するからであり、この点は成年被後見人についても同様である(9条ただし書)。

根拠:民法13条1項ただし書
×肢4

誤り。家庭裁判所は、補助開始の審判とともに、特定の法律行為をするにはその補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる(民法17条1項)。同意を要するのは審判によって定められた特定の法律行為に限られ、しかもその範囲は13条1項に規定する行為の一部でなければならない(17条1項ただし書)。「常に」同意が必要とする本肢は誤りである。

根拠:民法17条1項
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。

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