不動産の実務ツール / FOR PROS
路線価、用途地域、ハザード、登記、取引事例——毎回サイトを探すところから始まっていませんか。目的別にまとめました。2024年に国交省の「不動産情報ライブラリ」ができて、5つのサイトを回っていた作業がかなり1か所で済むようになっています。何がまとまって、何がいまも別なのかを、はっきり切り分けました。
2024年4月、国土交通省が不動産情報ライブラリの運用を始めました。2004年から18年続いた「土地総合情報システム」の後継で、地図の上に情報を重ねて表示できるようになったのが最大の変化です。用途地域を出しながら、そこにハザードと取引価格を重ねる、といった使い方ができます。
「路線価」は2つあります。ここが混乱しやすいところです。相続税路線価(国税庁・毎年7月公表)は相続税や贈与税の計算に使うもの。地価公示(国交省・毎年3月公表)は取引の目安になるもの。ライブラリに入っているのは後者だけなので、相続税路線価は国税庁のサイトで別途調べます。
地番が分からないときは。住居表示(○○町1-2-3)と地番は別物です。地番を調べるにはブルーマップを使いますが、無料で見られる公的サイトはありません。法務局の窓口で閲覧するか、図書館で所蔵を探すか、有料の民間サービスを使うことになります。全宅連の会員であれば、ハトサポの登記情報・ブルーマップ取得サービス(有料)も選択肢です。
反社チェックは、これでは代用できません。宅建業者検索で分かるのはあくまで免許の情報です。反社会的勢力への該当性は、業界団体のデータベース照会(全宅連の会員であればハトサポから申請できます)や、民間の調査サービスを使うことになります。マネロン対策としての位置づけはこちらの記事で整理しています。
次の情報は全国横断のサイトがありません。物件所在地の自治体のサイトを見るか、窓口に問い合わせることになります。「○○市 都市計画情報」で検索すると、たいていの自治体は地図システムを公開しています。
建蔽率・容積率の指定数値/前面道路の種別(建築基準法42条の何項の道路か、幅員、位置指定道路かどうか)/都市計画道路・地区計画/埋蔵文化財包蔵地(教育委員会)/上下水道の埋設管(水道局)/私道の権利関係/ごみ集積所。
このうち道路種別は、再建築の可否に直結するのに横断サイトが無い、いちばん面倒な調べものです。自治体の道路認定図・道路台帳で確認してください。
掲載したリンクは2026年7月17日にすべて実在を確認しました。「不動産情報ライブラリ」に何が入っているかは、国土交通省「不動産情報ライブラリとは」の掲載情報一覧に基づいています。
公的サイトもURLは変わります。実際、この一覧を作る過程で「全国農地ナビ」のeMAFF農地ナビへの移行と、宅建業者検索のURL変更(etsuran→etsuran2)が見つかりました。次回の確認は2027年7月ごろを予定しています。リンク切れを見つけたらこちらから教えていただけると助かります。
本ページは調査の入口をまとめたものです。個別の判断は、必ず一次情報と所管の窓口でご確認ください。