AからBとCとが負担部分2分の1として連帯して1,000万円を借り入れる場合と、DからEが1,000万円を借り入れ、Fがその借入金返済債務についてEと連帯して保証する場合とに関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- Aが、Bに対して債務を免除した場合にはCが、Cに対して債務を免除した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる。Dが、Eに対して債務を免除した場合にはFが、Fに対して債務を免除した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる。
- Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及ばず、Cに対して履行を請求した効果もBに及ばない。Dが、Eに対して履行を請求した効果はFに及び、Fに対して履行を請求した効果はEに及ばない。
- Bについて時効が完成した場合にはCが、Cについて時効が完成した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる。Eについて時効が完成した場合にはFが、Fについて時効が完成した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる。
- AB間の契約が無効であった場合にはCが、AC間の契約が無効であった場合にはBが、それぞれ1,000万円の債務を負う。DE間の契約が無効であった場合はFが、DF間の契約が無効であった場合はEが、それぞれ1,000万円の債務を負う。
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誤り。連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、原則として他の連帯債務者に効力を及ぼさない(相対的効力。民法441条)。したがって、BやCの一方を免除しても、他方が500万円分の債務を免れることはない。また、連帯保証において、主たる債務者Eを免除すれば付従性により保証人Fも全額を免れるが、保証人Fを免除しても主たる債務者Eの債務には影響しないから、「Fを免除すればEが全額免れる」も誤りである。
正しい。連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に効力を及ぼさない(相対的効力。民法441条)から、BへもCへも、その請求は互いに及ばない。他方、連帯保証では、主たる債務者Eに対する履行の請求等はその効力が保証人Fにも及ぶが(民法457条1項、主たる債務者について生じた事由の効力)、保証人Fに対する請求は主たる債務者Eには及ばない。本肢はいずれも正しく、本問の正解である。
誤り。連帯債務者の一人について時効が完成しても、その効力は他の連帯債務者に及ばない(相対的効力。民法441条)から、BやCの一方の時効完成で他方が500万円分を免れることはない。連帯保証では、主たる債務者Eの時効が完成すれば付従性により保証人Fも全額を免れるが、保証人Fの時効が完成しても主たる債務者Eの債務には影響しないから、「Fの時効完成でEが全額免れる」も誤りである。
誤り。連帯債務者の一人について法律行為の無効・取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は有効に存続する(民法437条)から、AB間又はAC間の契約が無効でも、他方は1,000万円全額の債務を負う。しかし、連帯保証では保証債務の付従性により、主たる債務(DE間)が無効であれば保証債務も成立せず、Fは債務を負わない。したがって「DE間が無効でもFが1,000万円の債務を負う」とする点が誤りである。
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