弁済に関する次の1から4までの記述のうち、判決文及び民法の規定によれば、誤っているものはどれか。 (判決文) 借地上の建物の賃借人はその敷地の地代の弁済について法律上の利害関係を有すると解するのが相当である。思うに、建物賃借人と土地賃貸人との間には直接の契約関係はないが、土地賃借権が消滅するときは、建物賃借人は土地賃貸人に対して、賃借建物から退去して土地を明け渡すべき義務を負う法律関係にあり、建物賃借人は、敷地の地代を弁済し、敷地の賃借権が消滅することを防止することに法律上の利益を有するものと解されるからである。
- 借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人は、借地人の意思に反しても、地代を弁済することができる。
- 借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人が土地賃貸人に対して地代を支払おうとしても、土地賃貸人がこれを受け取らないときは、当該賃借人は地代を供託することができる。
- 借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人は、土地賃貸人の意思に反しても、地代について金銭以外のもので代物弁済することができる。
- 借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人が土地賃貸人に対して地代を弁済すれば、土地賃貸人は借地人の地代の不払を理由として借地契約を解除することはできない。
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正しい。弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない(民法474条2項本文)。逆に、正当な利益を有する第三者は、債務者の意思に反しても弁済ができる。判決文のとおり、借地上の建物賃借人は敷地の地代の弁済につき法律上の(正当な)利益を有する第三者であるから、借地人の意思に反しても地代を弁済することができる。
正しい。弁済者は、債権者が弁済の受領を拒んだときは、その弁済の目的物を供託することができる(民法494条1項1号)。正当な利益を有する第三者である建物賃借人が地代を支払おうとしたのに土地賃貸人がこれを受領しないときは、当該賃借人は弁済者として地代を供託することができる。
誤り。代物弁済は、弁済者が債権者との間で、本来の給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をすることによって効力を生ずる(民法482条)。債権者の承諾(合意)を要する契約であるから、土地賃貸人の意思に反して一方的に金銭以外のもので代物弁済をすることはできない。本肢は誤りであり、本問の正解である。
正しい。正当な利益を有する第三者である建物賃借人が地代を弁済すれば、その限度で借地人の地代債務は消滅し、地代の不払という状態は解消される。したがって、土地賃貸人は借地人の地代不払を理由として借地契約を解除することはできない(民法541条参照)。
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