宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、甲県内に本店Xと支店Yを設置して、額面金額1,000万円の国債証券と500万円の金銭を営業保証金として供託して営業している。この場合の営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、本店Xと支店Yとでは、最寄りの供託所を異にする。
- 宅地建物取引業者Aが新たに支店Zを甲県内に設置したときは、本店Xの最寄りの供託所に政令で定める額の営業保証金を供託すれば、支店Zでの事業を開始することができる。
- 宅地建物取引業者Aが、Yを本店とし、Xを支店としたときは、Aは、金銭の部分に限り、Yの最寄りの供託所への営業保証金の保管替えを請求することができる。
- 宅地建物取引業者Aは、額面金額1,000万円の地方債証券を新たに供託すれば、既に供託している同額の国債証券と変換することができる。その場合、遅滞なく、甲県知事に営業保証金の変換の届出をしなければならない。
- 宅地建物取引業者Aは、営業保証金の還付が行われ、営業保証金が政令で定める額に不足することになったときは、その旨の通知書の送付を受けた日から2週間以内にその不足額を供託しなければ、免許取消の処分を受けることがある。
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誤り。事業所を新設した場合、その最寄りの供託所(主たる事務所の最寄りの供託所)に政令で定める額の営業保証金を供託し、かつ、その旨を免許権者に届け出た後でなければ、その事務所において事業を開始することができない(宅地建物取引業法25条4項・5項)。供託しただけでは足りず届出が必要であるから、本肢は誤りである。
誤り。営業保証金の保管替えを請求できるのは、営業保証金を金銭のみで供託している場合に限られる(宅地建物取引業法29条1項)。本問のAは有価証券(国債証券)を含めて供託しているから、保管替えの請求はできず、新たに供託し直すことになる。『金銭の部分に限り保管替えを請求できる』とする本肢は誤りである。
誤り。営業保証金として供託する有価証券の評価額は、国債証券は額面金額の100%であるが、地方債証券は額面金額の90%である(宅地建物取引業法施行規則15条)。したがって、額面金額1,000万円の地方債証券の評価額は900万円にとどまり、評価額1,000万円の国債証券と『同額の』変換をすることはできない。本肢は誤りである。
正しい。営業保証金の還付により営業保証金が政令で定める額に不足することとなったときは、宅地建物取引業者は、免許権者から不足の通知書の送付を受けた日から2週間以内にその不足額を供託しなければならず(宅地建物取引業法28条1項・2項)、これを怠れば免許取消しの処分を受けることがある。本肢は正しく、本問の正解である。
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