次に記述する宅地建物取引業者Aが行う業務に関する行為のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
- 宅地の売買の媒介において、当該宅地の周辺環境について買主の判断に重要な影響を及ぼす事実があったため、買主を現地に案内した際に、宅地建物取引士でない宅地建物取引業者Aの従業者が当該事実について説明した。
- 建物の貸借の媒介において、申込者が自己都合で申込みを撤回し賃貸借契約が成立しなかったため、宅地建物取引業者Aは、既に受領していた預り金から媒介報酬に相当する金額を差し引いて、申込者に返還した。
- 宅地建物取引業者Aの従業者は、宅地の販売の勧誘に際し、買主に対して「この付近に鉄道の新駅ができる」と説明したが、実際には新駅設置計画は存在せず、当該従業者の思い込みであったことが判明し、契約の締結には至らなかった。
- 宅地建物取引業者Aは、自ら売主として、宅地の売却を行うに際し、買主が手付金100万円を用意していなかったため、後日支払うことを約して、手付金を100万円とする売買契約を締結した。
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違反しない。宅地建物取引業法35条に基づく重要事項の説明は宅地建物取引士が行わなければならないが、それ以外の事実の説明を宅地建物取引士でない従業者が行うことは差し支えない。むしろ、周辺環境について買主の判断に重要な影響を及ぼす事実を告げないことは、故意に事実を告げない行為(47条1号)に当たり得るから、これを説明することは違反とならない。本肢が本問の正解である。
違反する。宅地建物取引業者は、相手方等が契約の申込みの撤回を行うに際し、既に受領した預り金を返還することを拒むことができない(宅地建物取引業法47条の2第3項、規則16条の11)。申込みが撤回され契約が成立していない以上、預り金から媒介報酬相当額を差し引くことは許されず、本肢は違反する。
違反する。宅地建物取引業者やその従業者が、勧誘に際し、将来の環境等について誤解させるべき断定的判断を提供することは禁止されている(宅地建物取引業法47条の2第1項)。思い込みによるものであっても、存在しない新駅設置計画を告げる行為はこれに当たり、契約の締結に至らなかったとしても違反が成立する。本肢は違反する。
違反する。宅地建物取引業者は、手付について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならない(宅地建物取引業法47条3号)。手付金を後日支払うことを約して契約を締結することは、手付に係る信用の供与に当たり、本肢は違反する。
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