宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建物の売買契約を締結する場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- Bが契約の履行に着手するまでに宅地建物取引業者Aが売買契約の解除をするには、手付の3倍に当たる額をBに償還しなければならないとの特約を定めることができる。
- 宅地建物取引業者Aの違約によりBが受け取る違約金を売買代金の額の10分の3とするとの特約を定めることができる。
- Bから宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフによる売買契約の解除があった場合でも、宅地建物取引業者Aが契約の履行に着手していれば、AはBに対して、それに伴う損害賠償を請求することができる。
- 宅地建物取引業者Aは、種類又は品質に関して契約の内容に適合しないことを担保すべき責任を負うべき期間として、引渡しの日から2年で、かつ、Bがその不適合を発見した時から30日以内とする特約を定めることができる。
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正しい。宅地建物取引業者が自ら売主となる場合、手付は解約手付とされ、買主は手付を放棄し、売主は手付の倍額を現実に提供して契約を解除できる(宅地建物取引業法39条2項)。これに反し買主に不利な特約は無効となる(同条3項)が、売主が手付の3倍を償還するという特約は買主に有利であるから有効である。本肢は正しく、本問の正解である。
誤り。宅地建物取引業者が自ら売主となる場合、損害賠償額の予定及び違約金を合算した額は、代金の額の10分の2を超えることができず、これを超える特約は超える部分について無効となる(宅地建物取引業法38条)。違約金を代金の10分の3とする特約はこの制限に反するから、『定めることができる』とする本肢は誤りである。
誤り。クーリング・オフによる契約の解除がされた場合、宅地建物取引業者は、申込みの撤回等に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない(宅地建物取引業法37条の2第1項後段)。宅地建物取引業者が履行に着手していたか否かにかかわらず損害賠償を請求できないから、本肢は誤りである。
誤り。宅地建物取引業者が自ら売主となる場合、種類又は品質に関する契約不適合の担保責任について、通知期間を引渡しの日から2年以上とする特約を除き、民法の規定より買主に不利な特約をすることができない(宅地建物取引業法40条)。『不適合を発見した時から30日以内に通知』とする特約は、民法566条(不適合を知った時から1年以内の通知)より買主に不利であり無効であるから、『定めることができる』とする本肢は誤りである。
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