地価公示法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 公示区域内の土地を対象とする鑑定評価においては、公示価格を規準とする必要があり、その際には、当該対象土地に最も近接する標準地との比較を行い、その結果に基づき、当該標準地の公示価格と当該対象土地の価格との間に均衡を保たせる必要がある。
- 標準地の鑑定評価は、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して行われる。
- 地価公示において判定を行う標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に、当該土地の使用収益を制限する権利が存する場合には、これらの権利が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。
- 地価公示の標準地は、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が最も優れていると認められる一団の土地について選定するものとする。
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誤り。不動産鑑定士が公示区域内の土地について鑑定評価を行う場合において、公示価格を規準とするとは、対象土地の価格を、当該対象土地とこれに類似する利用価値を有すると認められる1又は2以上の標準地との位置、地積、環境等の土地の客観的価値に作用する諸要因についての比較を行い、その結果に基づき、当該標準地の公示価格と当該対象土地の価格との間に均衡を保たせることをいう(地価公示法11条)。比較の対象は「最も近接する標準地」ではなく「類似の利用価値を有すると認められる1又は2以上の標準地」であるから、本肢は誤りである。
正しい。土地鑑定委員会は、標準地について、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求めるものとし(地価公示法5条)、その鑑定評価は、近傍類地の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案してこれを行わなければならない(同法4条)。すなわち、取引事例比較法・収益還元法・原価法に対応する三面等価的な観点から評価される。本肢が本問の正解である。
誤り。地価公示法にいう「正常な価格」とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に建物その他の定着物がある場合又は当該土地に関して地上権その他当該土地の使用若しくは収益を制限する権利が存する場合には、これらの定着物又は権利が「存しないもの」として通常成立すると認められる価格をいう(地価公示法2条2項)。権利が「存するものとして」ではなく「存しないものとして」算定するのであるから、本肢は誤りである。
誤り。標準地は、土地鑑定委員会が、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が「通常と認められる」一団の土地について選定するものとされている(地価公示法3条)。標準地はその地域の標準的・代表的な土地であるべきであるから、「最も優れていると認められる」土地を選定するのではない。したがって本肢は誤りである。
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