特定の贈与者から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税の特例(60歳未満の親からの贈与についても相続時精算課税の選択を可能にする措置)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 60歳未満の親から住宅用家屋の贈与を受けた場合でも、この特例の適用を受けることができる。
- 父母双方から住宅取得のための資金の贈与を受けた場合において、父母のいずれかが60歳以上であるときには、双方の贈与ともこの特例の適用を受けることはできない。
- 住宅取得のための資金の贈与を受けた者について、その年分の所得税に係る合計所得金額が2,000万円を超えている場合でも、この特例の適用を受けることができる。
- 相続時精算課税の適用を受けた贈与財産の合計額が2,500万円以内であれば、贈与時には贈与税は課されないが、相続時には一律20%の税率で相続税が課される。
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誤り。この特例の対象となる「住宅取得等資金」とは、住宅用家屋の新築、取得又は増改築等の対価に充てるための「金銭」をいう(租税特別措置法70条の3第3項5号)。住宅用家屋そのものの贈与を受けた場合は住宅取得等資金の贈与に当たらないから、贈与者が60歳未満であればこの特例の適用を受けることはできず、相続時精算課税を選択することもできない。
誤り。相続時精算課税は贈与者ごとに選択するものであり、父からの贈与と母からの贈与について別々に適用を受けることができる。60歳以上の親からの贈与については相続税法21条の9の原則により相続時精算課税を選択でき、60歳未満の親からの贈与についても住宅取得等資金であればこの特例により選択できるから、父母のいずれかが60歳以上であっても双方の贈与について適用を受けることができる。
正しい。この特例(租税特別措置法70条の3)の適用を受けることができる特定受贈者の要件は、贈与者の直系卑属である推定相続人(孫を含む。)であること、贈与を受けた年の1月1日において18歳以上であること等であり、受贈者の合計所得金額による制限は設けられていない(同条3項1号)。合計所得金額2,000万円以下という要件があるのは、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置(同法70条の2)であって、本問の特例とは別の制度である。本肢が本問の正解である。
誤り。相続時精算課税においては、特別控除額2,500万円までは贈与税が課されず、これを超える部分について一律20%の税率で「贈与税」が課される(相続税法21条の12・21条の13)。そして相続の時には、贈与を受けた財産の価額を相続財産の価額に加算して相続税額を計算し、既に納めた贈与税額を控除して精算する(同法21条の15)。相続税は相続財産の額に応じた超過累進税率によって計算されるのであり、一律20%の税率で課されるものではない。
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