宅地建物取引業者Aが、Bから自己所有の宅地の売買の媒介を依頼された場合における当該媒介に係る契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 宅地建物取引業者Aは、Bとの間で専任媒介契約を締結したときは、宅地建物取引士に宅地建物取引業法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面の記載内容を確認させた上で、当該宅地建物取引士をして記名押印させなければならない。
- 宅地建物取引業者Aは、Bとの間で有効期間を2月とする専任媒介契約を締結した場合、Bの申出により契約を更新するときは、更新する媒介契約の有効期間は当初の契約期間を超えてはならない。
- 宅地建物取引業者Aは、Bとの間で一般媒介契約を締結する際、Bから媒介契約の有効期間を6月とする旨の申出があったとしても、当該媒介契約において3月を超える有効期間を定めてはならない。
- 宅地建物取引業者Aは、Bとの間で締結した媒介契約が一般媒介契約であるか、専任媒介契約であるかにかかわらず、宅地を売買すべき価額をBに口頭で述べたとしても、宅地建物取引業法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面に当該価額を記載しなければならない。
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誤り。宅地建物取引業者は、媒介契約を締結したときは、遅滞なく、法定の事項を記載した書面を作成して「記名押印し」、依頼者にこれを交付しなければならない(宅建業法34条の2第1項)。ここで記名押印するのは宅地建物取引業者であって、宅地建物取引士ではない。宅地建物取引士の記名が必要とされるのは35条書面・37条書面である。なお、媒介契約書については宅地建物取引業者の記名押印が現行法でも維持されている点が、押印が廃止された35条書面・37条書面と異なる。
誤り。専任媒介契約の有効期間は3月を超えることができず、これより長い期間を定めたときはその期間は3月とされる(宅建業法34条の2第3項)。有効期間は依頼者の申出により更新することができるが、更新の時から3月を超えることができない(同条4項)。3月以内であればよいのであって、当初の契約期間(本肢では2月)を超えてはならないという制限はない。したがって、更新後の有効期間を3月とすることもできる。
誤り。有効期間を3月以内に制限する規定(宅建業法34条の2第3項)は、専任媒介契約(専属専任媒介契約を含む。)についてのものであり、一般媒介契約には有効期間の制限がない。したがって、依頼者の申出により6月とする有効期間を定めることもできる。指定流通機構への登録義務や業務処理状況の報告義務が専任媒介契約にのみ課されるのと同様、規制の対象は専任型に限られる。
正しい。媒介契約書には、宅地を売買すべき価額又はその評価額を記載しなければならない(宅建業法34条の2第1項2号)。この記載は一般媒介契約であるか専任媒介契約であるかを問わず必要であり、口頭で依頼者に述べたからといって省略することはできない。なお、宅地建物取引業者が売買すべき価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない(同条2項)。本肢が本問の正解である。
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