農地法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 相続により農地を取得する場合は、法第3条第1項の許可を要しないが、遺産の分割により農地を取得する場合は、同項の許可を受ける必要がある。
- 競売により市街化調整区域内にある農地を取得する場合は、法第3条第1項又は法第5条第1項の許可を受ける必要はない。
- 農業者が、自らの養畜の事業のための畜舎を建設する目的で、市街化調整区域内にある150㎡の農地を購入する場合は、法第5条第1項の許可を受ける必要がある。
- 市街化区域内にある農地を取得して住宅を建設する場合は、工事完了後遅滞なく農業委員会に届け出れば、法第5条第1項の許可を受ける必要はない。
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誤り。相続、遺産の分割、包括遺贈、相続人に対する特定遺贈などにより農地について権利を取得する場合は、いずれも法3条1項の許可を要しない(農地法3条1項12号、施行規則15条5号等)。ただし、これらの場合には遅滞なく農業委員会にその旨を届け出なければならない(法3条の3)。遺産分割について許可が必要とする本肢は誤りである。
誤り。競売(強制競売・担保不動産競売)による取得であっても、農地について所有権を移転する以上、法3条1項又は5条1項の許可を受ける必要がある。競売は許可不要の例外として掲げられていない。なお、許可を受けないでした行為はその効力を生じない(法3条6項・5条3項)。
正しい。農地を農地以外のものにするため権利を取得する場合には、原則として法5条1項の許可(都道府県知事等の許可)を受けなければならない。畜舎の建設は農地の転用に当たり、これを目的として農地を購入する(所有権を取得する)のであるから5条許可が必要である。なお、農地を耕作者が自ら農業用施設に転用する場合で、その面積が2アール未満のものは法4条の許可が不要とされているが(施行規則29条1号)、これは自己所有地を転用する4条の例外であって、権利移動を伴う5条の許可を不要とするものではない。本肢が本問の正解である。
誤り。市街化区域内にある農地又は採草放牧地について、あらかじめ農業委員会に届け出て転用のため権利を取得する場合には、法5条1項の許可を受ける必要がない(農地法5条1項6号)。届出は「あらかじめ」行う必要があり、工事完了後に届け出れば足りるとする本肢は誤りである。
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