宅地建物取引業者A社が、自ら売主として行う宅地(代金3,000万円)の売買に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはどれか。
- A社は、宅地建物取引業者である買主B社との間で売買契約を締結したが、B社は支払期日までに代金を支払うことができなかった。A社は、B社の債務不履行を理由とする契約解除を行い、契約書の違約金の定めに基づき、B社から1,000万円の違約金を受け取った。
- A社は、宅地建物取引業者でない買主Cとの間で、割賦販売の契約を締結したが、Cが賦払金の支払を遅延した。A社は20日の期間を定めて書面にて支払を催告したが、Cがその期間内に賦払金を支払わなかったため、契約を解除した。
- A社は、宅地建物取引業者でない買主Dとの間で、割賦販売の契約を締結し、引渡しを終えたが、Dは300万円しか支払わなかったため、宅地の所有権の登記をA社名義のままにしておいた。
- A社は、宅地建物取引業者である買主E社との間で、売買契約を締結したが、契約不適合責任について、「種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合における契約の解除又は損害賠償の請求は、契約対象物件である宅地の引渡しの日から1年を経過したときはできない」とする旨の特約を定めていた。
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違反しない。損害賠償の額の予定等の制限(宅建業法38条)をはじめとするいわゆる8種制限は、宅地建物取引業者相互間の取引については適用されない(同法78条2項)。買主B社は宅地建物取引業者であるから、代金3,000万円の3分の1に当たる1,000万円の違約金を受け取っても宅地建物取引業法に違反しない。
違反する。宅地建物取引業者は、自ら売主となる割賦販売の契約について賦払金の支払の義務が履行されない場合においては、30日以上の相当の期間を定めてその支払を書面で催告し、その期間内にその義務が履行されないときでなければ、賦払金の支払の遅滞を理由として契約を解除し、又は支払時期の到来していない賦払金の支払を請求することができない(宅建業法42条1項)。20日の期間では足りないから、本肢は宅地建物取引業法に違反する。本肢が本問の正解である。
違反しない。宅地建物取引業者は、自ら売主となる割賦販売を行った場合において、目的物を引き渡すまでに登記その他引渡し以外の売主の義務を履行しなければならないが、受領した金銭の額が代金の額の10分の3を超えないときは、この限りでない(宅建業法43条1項)。代金3,000万円の10分の3は900万円であり、Dの支払額は300万円でこれを超えていないから、所有権の登記をA社名義のままにしておいても違反しない。
違反しない。担保責任についての特約の制限(宅建業法40条)も8種制限の一つであり、宅地建物取引業者相互間の取引には適用されない(同法78条2項)。買主E社は宅地建物取引業者であるから、引渡しの日から1年で権利行使できなくなる旨の特約を定めても宅地建物取引業法に違反しない。
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