問題
A所有の甲土地につき、Aから売却に関する代理権を与えられていないBが、Aの代理人として、Cとの間で売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、表見代理は成立しないものとする。
- Bの無権代理行為をAが追認した場合には、AC間の売買契約は有効となる。
- Aの死亡により、BがAの唯一の相続人として相続した場合、Bは、Aの追認拒絶権を相続するので、自らの無権代理行為の追認を拒絶することができる。
- Bの死亡により、AがBの唯一の相続人として相続した場合、AがBの無権代理行為の追認を拒絶しても信義則には反せず、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。
- Aの死亡により、BがDとともにAを相続した場合、DがBの無権代理行為を追認しない限り、Bの相続分に相当する部分においても、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。
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正解は2番
肢ごとの解説
◯肢1
正しい。無権代理行為は本人が追認をすれば、別段の意思表示がない限り契約の時にさかのぼって効力を生ずる(民法113条1項・116条)。したがってAが追認すればAC間の売買契約は有効となる。
根拠:民法113条1項・116条
×肢2
誤り。判例は、無権代理人が本人を単独相続した場合には、本人が自ら法律行為をしたのと同様の法律上の地位を生じ、無権代理人が本人の資格において追認を拒絶することは信義則上許されないとしている。したがってBは追認を拒絶することができず、本肢は誤りである。
根拠:判例
◯肢3
正しい。判例は、本人が無権代理人を相続した場合には、本人が被相続人の無権代理行為の追認を拒絶しても何ら信義に反するところはないとしている。したがってAが追認を拒絶しても、AC間の売買契約が当然に有効となるものではない。
根拠:判例
◯肢4
正しい。判例は、無権代理人が他の相続人とともに本人を共同相続した場合、無権代理行為の追認は共同相続人全員が共同してしなければならず、他の共同相続人全員の追認がない限り、無権代理人の相続分に相当する部分においても当然に有効となるものではないとしている。
根拠:判例
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。