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宅建試験 平成24年(2012年) 本試験問題

平成24年 問8 債務不履行

権利関係誤っているものはどれか
問題

債務不履行に基づく損害賠償請求権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. AがBと契約を締結する前に、信義則上の説明義務に違反して契約締結の判断に重要な影響を与える情報をBに提供しなかった場合、Bが契約を締結したことにより被った損害につき、Aは、不法行為による賠償責任を負うことはあっても、債務不履行による賠償責任を負うことはない。
  2. AB間の利息付金銭消費貸借契約において、利率に関する定めがない場合、借主Bが債務不履行に陥ったことにより、AがBに対して請求することができる遅延損害金は、年3%の利率により算出する。
  3. AB間でB所有の甲不動産の売買契約を締結した後、Bが甲不動産をCに二重譲渡してCが登記を具備した場合、AはBに対して債務不履行に基づく損害賠償請求をすることができる。
  4. AB間の金銭消費貸借契約において、借主Bは当該契約に基づく金銭の返済をCからBに支払われる売掛代金で予定していたが、その入金がなかった(Bの責めに帰すべき事由はない。)ため、返済期限が経過してしまった場合、Bは債務不履行には陥らず、Aに対して遅延損害金の支払義務を負わない。
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正解は4
改題民法改正(令和2年4月施行)に伴う改題。肢2の法定利率を『年5分』から現行の『年3%』に改めた(404条2項)。法定利率は3年ごとに見直される変動制であるが、第2期(令和5年4月〜)・第3期(令和8年4月〜令和11年3月)とも基準割合の変動が1%未満のため年3%に据え置かれていることを法務省公表で確認済み。正解は肢4のまま。塾長監修で最終確認すること。
肢ごとの解説
肢1

正しい。判例(最判平成23年4月22日)は、契約の一方当事者が契約締結に先立ち信義則上の説明義務に違反した場合、相手方が当該契約を締結したことにより被った損害の賠償を求めることは、不法行為による賠償責任を問うものであって、債務不履行による賠償責任を問うものではないとしている。

根拠:判例(最判平成23年4月22日)
肢2

正しい。利息付金銭消費貸借契約で利率の定めがない場合の利息及び遅延損害金は法定利率による(民法404条1項・419条1項)。法定利率は令和2年4月1日施行の改正で年5分から年3%に引き下げられ、3年ごとに見直される変動制となったが、令和8年4月1日以降も年3%に据え置かれている。したがって年3%の利率により算出する。

根拠:民法404条2項・419条1項
肢3

正しい。Bが甲不動産をCに二重譲渡しCが登記を具備すると、BのAに対する所有権移転義務は履行不能となる。これはBの責めに帰すべき事由による履行不能であるから、AはBに対し債務不履行(履行不能)に基づく損害賠償を請求することができる(民法415条)。

根拠:民法415条
×肢4

誤り。金銭の給付を目的とする債務の不履行については、債務者は不可抗力をもって抗弁とすることができない(民法419条3項)。売掛代金の入金がなかったことにBの帰責事由がなくても、Bは債務不履行の責任を免れず、遅延損害金の支払義務を負う。

根拠:民法419条3項

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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。

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