問題
賃貸借契約に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。
- 建物の所有を目的とする土地の賃貸借契約において、借地権の登記がなくても、その土地上の建物に借地人が自己を所有者と記載した表示の登記をしていれば、借地権を第三者に対抗することができる。
- 建物の所有を目的とする土地の賃貸借契約において、建物が全焼した場合でも、借地権者は、その土地上に滅失建物を特定するために必要な事項等を掲示すれば、借地権を第三者に対抗することができる場合がある。
- 建物の所有を目的とする土地の適法な転借人は、自ら対抗力を備えていなくても、賃借人が対抗力のある建物を所有しているときは、転貸人たる賃借人の賃借権を援用して転借権を第三者に対抗することができる。
- 仮設建物を建築するために土地を一時使用として1年間賃借し、借地権の存続期間が満了した場合には、借地権者は、借地権設定者に対し、建物を時価で買い取るように請求することができる。
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正解は4番
肢ごとの解説
◯肢1
正しい。借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは第三者に対抗することができる(借地借家法10条1項)。判例は、この『登記されている建物』には権利の登記のみならず表示の登記も含まれるとしている。
根拠:借地借家法10条1項・判例
◯肢2
正しい。建物の滅失があっても、借地権者が、その建物を特定するために必要な事項、滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を土地の上の見やすい場所に掲示するときは、滅失の日から2年間は借地権を第三者に対抗することができる(借地借家法10条2項)。
根拠:借地借家法10条2項
◯肢3
正しい。判例は、適法な転借人は、自ら対抗要件を備えていなくても、転貸人である賃借人が対抗力のある建物を所有している場合には、賃借人の借地権を援用して転借権を第三者に対抗することができるとしている。
根拠:判例
×肢4
誤り。一時使用のために借地権を設定したことが明らかな場合には、建物買取請求権を定めた13条をはじめ、存続期間・更新等に関する規定は適用されない(借地借家法25条)。仮設建物のために1年間の一時使用として借りた本肢では、借地権者は建物買取請求をすることができない。
根拠:借地借家法25条・13条
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。