問題
宅地建物取引業者A社が、自ら売主として建物の売買契約を締結する際の特約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはどれか。
- 当該建物が新築戸建住宅である場合、宅地建物取引業者でない買主Bの売買を代理する宅地建物取引業者C社との間で当該契約締結を行うに際して、A社が当該住宅の契約不適合を担保すべき責任を負う期間についての特約を定めないこと。
- 当該建物が中古建物である場合、宅地建物取引業者である買主Dとの間で、「中古建物であるため、A社は、契約不適合を担保すべき責任を負わない」旨の特約を定めること。
- 当該建物が中古建物である場合、宅地建物取引業者でない買主Eとの間で、「A社が契約不適合を担保すべき責任を負う期間は、売買契約締結の日にかかわらず引渡しの日から2年間とする」旨の特約を定めること。
- 当該建物が新築戸建住宅である場合、宅地建物取引業者でない買主Fとの間で、「Fは、A社が契約不適合を担保すべき責任を負う期間内であれば、損害賠償の請求をすることはできるが、契約の解除をすることはできない」旨の特約を定めること。
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正解は4番
改題民法改正(令和2年4月施行)に伴い、各肢の『瑕疵担保責任』を『契約不適合を担保すべき責任』に改めた。宅建業法40条により民法より買主に不利な特約は無効(通知期間を引渡しから2年以上とする特約のみ例外的に有効)という枠組み、及び業者間取引には適用がないことはいずれも改正後も維持されており、結論は不変。正解は肢4のまま。塾長監修で最終確認すること。
肢ごとの解説
◯肢1
違反しない。担保責任について特約を定めないのであれば民法の原則によることとなり、買主に不利な特約には当たらない。買主Bが宅地建物取引業者でない以上8種制限は適用されるが、特約を定めないこと自体は何ら違反とならない。
根拠:宅建業法40条
◯肢2
違反しない。担保責任についての特約の制限を含む8種制限は、宅地建物取引業者間の取引には適用されない(宅建業法78条2項)。買主Dが宅地建物取引業者であるから、責任を負わない旨の特約も有効に定めることができる。
根拠:宅建業法78条2項
◯肢3
違反しない。宅地建物取引業者が自ら売主となる場合、種類・品質に関する契約不適合を担保すべき責任について民法より買主に不利な特約は無効となるが、その通知期間を目的物の引渡しの日から2年以上とする特約は例外的に有効である(宅建業法40条1項)。引渡しの日から2年間とする特約は違反しない。
根拠:宅建業法40条1項
×肢4
違反する。民法上、買主は契約不適合を理由として追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・契約の解除をすることができる。損害賠償の請求はできるが契約の解除はできないとする特約は、民法の規定より買主に不利であるから無効であり(宅建業法40条)、このような特約を定めることは法に違反する。
根拠:宅建業法40条・民法564条
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。