問題
抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 債権者が抵当権の実行として担保不動産の競売手続をする場合には、被担保債権の弁済期が到来している必要があるが、対象不動産に関して発生した賃料債権に対して物上代位をしようとする場合には、被担保債権の弁済期が到来している必要はない。
- 抵当権の対象不動産が借地上の建物であった場合、特段の事情がない限り、抵当権の効力は当該建物のみならず借地権についても及ぶ。
- 対象不動産について第三者が不法に占有している場合、抵当権は、抵当権設定者から抵当権者に対して占有を移転させるものではないので、事情にかかわらず抵当権者が当該占有者に対して妨害排除請求をすることはできない。
- 抵当権について登記がされた後は、抵当権の順位を変更することはできない。
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正解は2番
肢ごとの解説
×肢1
誤り。物上代位は抵当権の効力として認められるものであるから、これを行使するにも被担保債権の弁済期が到来していることが必要である(民法372条・304条)。競売の場合と異なり弁済期の到来が不要になるわけではない。
根拠:民法372条・304条
◯肢2
正しい。判例は、借地上の建物に設定された抵当権の効力は、従たる権利である敷地の賃借権(借地権)にも及ぶとしている(民法370条参照)。建物とその敷地利用権は一体として価値を有するからである。
根拠:民法370条・判例
×肢3
誤り。判例(最大判平成11年11月24日)は、第三者が抵当不動産を不法占有することにより、その交換価値の実現が妨げられ抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、抵当権者は当該占有者に対し妨害排除請求をすることができるとしている。『事情にかかわらずできない』とする本肢は誤りである。
根拠:判例(最大判平成11年11月24日)
×肢4
誤り。抵当権の順位は、各抵当権者の合意によって変更することができる(民法374条1項)。登記がされた後であっても変更でき、その変更は登記をしなければ効力を生じない(同条2項)。
根拠:民法374条
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。