賃貸人と賃借人との間で、建物につき、期間5年として借地借家法第38条に定める定期借家契約(以下「定期借家契約」という。)を締結する場合と、期間5年として定期借家契約ではない借家契約(以下「普通借家契約」という。)を締結する場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、借地借家法第40条に定める一時使用目的の賃貸借契約は考慮しないものとする。
- 賃借権の登記をしない限り賃借人は賃借権を第三者に対抗することができない旨の特約を定めた場合、定期借家契約においても、普通借家契約においても、当該特約は無効である。
- 賃貸借契約開始から3年間は賃料を増額しない旨の特約を定めた場合、定期借家契約においても、普通借家契約においても、当該特約は無効である。
- 期間満了により賃貸借契約が終了する際に賃借人は造作買取請求をすることができない旨の規定は、定期借家契約では有効であるが、普通借家契約では無効である。
- 賃貸人も賃借人も契約期間中の中途解約をすることができない旨の規定は、定期借家契約では有効であるが、普通借家契約では無効である。
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正しい。建物の賃貸借は引渡しによって第三者に対抗できる(借地借家法31条)。これは賃借人保護のための強行規定であり、これに反して賃借人に不利な特約(登記がなければ対抗できないとする特約)は、定期借家契約・普通借家契約のいずれにおいても無効である(同法30条参照)。
誤り。一定期間賃料を増額しない旨の特約は有効である(借地借家法32条1項ただし書)。定期借家契約でも普通借家契約でも有効であり、「無効」とする点が誤り。
誤り。造作買取請求権を排除する特約(借地借家法33条)は、任意規定であり、定期借家契約でも普通借家契約でも有効である(同法37条は造作買取請求権を強行規定から除外している)。「普通借家契約では無効」とする点が誤り。
誤り。期間の定めのある建物賃貸借では、中途解約権を留保する特約がない限り、当事者は原則として中途解約できない(民法618条参照)。中途解約できない旨の定めは、定期借家契約でも普通借家契約でも有効であり、「普通借家契約では無効」とする点が誤り。
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