問題
宅建業者Aが自ら売主となる売買契約に関する次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 宅建業者でない買主Bが、宅建業法第37条の2の規定に基づくクーリング・オフについてAより書面で告げられた日から7日目にクーリング・オフによる契約の解除の書面を発送し、9日目にAに到達した場合は、クーリング・オフによる契約の解除をすることができない。
- 宅建業者でない買主Cとの間で土地付建物の売買契約を締結するに当たって、Cが建物を短期間使用後取り壊す予定である場合には、建物についての契約不適合責任を負わない旨の特約を定めることができる。
- 宅建業者Dとの間で締結した建築工事完了前の建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の予定額を代金の額の30%と定めることができる。
- 宅建業者でない買主Eとの間で締結した宅地の売買契約において、当該宅地の引渡しを当該売買契約締結の日の1月後とし、当該宅地の契約不適合を担保すべき責任を負う期間について、当該売買契約を締結した日から2年間とする特約を定めることができる。
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正解は3番
改題民法改正(令和2年4月施行)に伴う改題。肢2・肢4の『瑕疵担保責任』『瑕疵』を現行の『契約不適合責任』『契約不適合』に、宅建業法40条の文言(通知期間を引渡しから2年以上とする特約は有効)に合わせて改めた。各肢の◯×および正解3(業者間では38条の制限が適用されない)は不変。塾長監修で最終確認すること。
肢ごとの解説
×肢1
誤り。クーリング・オフによる契約の解除は、その旨を記載した書面を「発した時」に効力を生ずる(宅建業法37条の2第2項=発信主義)。Bは告げられた日から8日以内(7日目)に書面を発送しているから、到達が9日目であっても解除は有効に成立し、「解除をすることができない」とする点が誤り。
根拠:宅建業法37条の2第2項
×肢2
誤り。宅建業者が自ら売主となり買主が宅建業者でない場合、種類・品質に関する契約不適合責任を負わない旨の特約は、原則として無効である(宅建業法40条)。買主が建物を取り壊す予定であっても、この制限は及ぶから、担保責任を負わない特約を定めることはできない。
根拠:宅建業法40条
◯肢3
正しい。損害賠償の予定額等を代金の20%以内に制限する規定(宅建業法38条)は、いわゆる8種制限の一つであり、買主が宅建業者Dである場合には適用されない(同法78条2項)。したがって業者間取引では、損害賠償の予定額を代金の30%と定めることもできる。
根拠:宅建業法38条・78条2項
×肢4
誤り。契約不適合を通知すべき期間を「引渡しの日から2年以上」とする特約は有効だが(宅建業法40条)、本肢は「契約を締結した日から2年間」で、引渡しが契約日の1月後であるため、引渡しから起算すると1年11月(2年未満)となり、民法の原則より買主に不利で無効となる。
根拠:宅建業法40条
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。