宅建業者A(消費税課税事業者)は貸主Bから建物の貸借の媒介の依頼を受け、宅建業者C(消費税課税事業者)は借主Dから建物の貸借の媒介の依頼を受け、BとDの間での賃貸借契約を成立させた。この場合における次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、1か月分の借賃は9万円(消費税等相当額を含まない)である。
- 建物を店舗として貸借する場合、当該賃貸借契約において200万円の権利金(権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないものをいい、消費税等相当額を含まない)の授受があるときは、A及びCが受領できる報酬の限度額の合計は220,000円である。
- AがBから49,500円の報酬を受領し、CがDから49,500円の報酬を受領した場合、AはBの依頼によって行った広告の料金に相当する額を別途受領することができない。
- Cは、Dから報酬をその限度額まで受領できるほかに、宅建業法第35条の規定に基づく重要事項の説明を行った対価として、報酬を受領することができる。
- 建物を居住用として貸借する場合、当該賃貸借契約において100万円の保証金(Dの退去時にDに全額返還されるものとする。)の授受があるときは、A及びCが受領できる報酬の限度額の合計は110,000円である。
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正しい。居住用建物以外(店舗)の貸借で権利金の授受があるときは、その権利金の額を売買に係る代金の額とみなして、売買の媒介の報酬額の規定により計算することができる(報酬告示第六)。権利金200万円で計算すると(200万円×5%)×1.1=110,000円となり、依頼者の一方から受領できる限度額はこの額となる。AはBから、CはDからそれぞれ110,000円を受領でき、合計220,000円が限度額となる。
誤り。貸借の媒介で依頼者双方から受領できる報酬の合計額は借賃の1か月分の1.1倍(9万円×1.1=99,000円)が限度であり、A・Cが各49,500円を受領すると合計99,000円で限度額に達する。しかし、依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額は、報酬の限度額とは別に受領することができる(報酬告示第九)。AはBの依頼によって行った広告の料金を別途受領できるから、「できない」とする点が誤り。
誤り。宅建業者は、報酬の限度額を超えて報酬を受けてはならず(宅建業法46条2項)、重要事項の説明は宅建業者が当然に行うべき業務であるから、その対価として報酬とは別に金銭を受領することはできない。
誤り。権利金を売買代金とみなして計算できるのは、居住用建物以外の貸借の場合に限られる(報酬告示第六)。本肢は居住用であり、しかも保証金は退去時に全額返還されるものであるから、そもそも「返還されない金銭」=権利金にも当たらない。したがって原則どおり、A・Cが受領できる報酬の合計額は借賃の1か月分の1.1倍=99,000円が限度である。110,000円は、保証金100万円を権利金とみなして計算した額(100万円×5%×1.1×2)であり、誤りである。
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