問題
Aが、所有する甲土地の売却に関する代理権をBに授与し、BがCとの間で、Aを売主、Cを買主とする甲土地の売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- Bが売買代金を着服する意図で本件契約を締結し、Cが本件契約の締結時点でこのことを知っていた場合であっても、本件契約の効果はAに帰属する。
- AがBに代理権を授与するより前にBが補助開始の審判を受けていた場合、Bは有効に代理権を取得することができない。
- BがCの代理人にもなって本件契約を成立させた場合、Aの許諾の有無にかかわらず、本件契約は無効となる。
- AがBに代理権を授与した後にBが後見開始の審判を受け、その後に本件契約が締結された場合、Bによる本件契約の締結は無権代理行為となる。
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正解は4番
肢ごとの解説
×肢1
誤り。代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理行為をし、相手方がその目的を知り又は知り得たときは、無権代理行為とみなされる(民法107条)。Cが着服の意図を知っていた本肢では、効果は本人Aに帰属しない。
根拠:民法107条
×肢2
誤り。代理人は行為能力者であることを要しない(民法102条)。代理権授与前にBが補助開始の審判を受けていても、Bは有効に代理権を取得できる。
根拠:民法102条
×肢3
誤り。双方代理は原則として無権代理行為とみなされるが、本人があらかじめ許諾した行為については許される(民法108条1項ただし書)。許諾の有無にかかわらず無効となるわけではない。
根拠:民法108条1項
◯肢4
正しい。代理人が後見開始の審判を受けると代理権は消滅する(民法111条1項2号)。代理権授与後にBが後見開始の審判を受けた後の契約締結は、無権代理行為となる。
根拠:民法111条1項2号
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。