問題
Aは、隣人Bの留守中に台風が接近して、屋根の一部が壊れていたB宅に甚大な被害が生じる差し迫ったおそれがあったため、Bからの依頼なくB宅の屋根を修理した。この場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- Aは、Bに対して、特段の事情がない限り、B宅の屋根を修理したことについて報酬を請求することができない。
- Aは、Bからの請求があったときには、いつでも、本件事務処理の状況をBに報告しなければならない。
- Aは、B宅の屋根を善良な管理者の注意をもって修理しなければならない。
- AによるB宅の屋根の修理が、Bの意思に反することなく行われた場合、AはBに対し、Aが支出した有益な費用全額の償還を請求することができる。
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正解は3番
肢ごとの解説
◯肢1
正しい。事務管理には委任のような報酬請求権の規定がなく、特段の事情がない限り、管理者は本人に報酬を請求できない。
根拠:民法701条・702条
◯肢2
正しい。事務管理には委任の規定が準用され(民法701条)、管理者は本人の請求があるときはいつでも事務処理の状況を報告しなければならない(645条準用)。
根拠:民法701条・645条
×肢3
誤り。本肢は本人の身体・名誉・財産に対する急迫の危害を避けるための緊急事務管理にあたり、管理者は悪意又は重大な過失がなければ損害賠償責任を負わない(民法698条)。善良な管理者の注意をもって管理すべき義務まで負うわけではない。
根拠:民法698条
◯肢4
正しい。管理者が本人の意思に反することなく事務管理をした場合、本人のために支出した有益な費用の全額の償還を請求できる(民法702条1項)。
根拠:民法702条1項
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。