問題
不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 放火によって家屋が滅失し、火災保険契約の被保険者である家屋所有者が当該保険契約に基づく保険金請求権を取得した場合、当該家屋所有者は、加害者に対する損害賠償請求金額からこの保険金額を、いわゆる損益相殺として控除しなければならない。
- 被害者は、不法行為によって損害を受けると同時に、同一の原因によって損害と同質性のある利益を既に受けた場合でも、その額を加害者の賠償すべき損害額から控除されることはない。
- 第三者が債務者を教唆して、その債務の全部又は一部の履行を不能にさせたとしても、当該第三者が当該債務の債権者に対して、不法行為責任を負うことはない。
- 名誉を違法に侵害された者は、損害賠償又は名誉回復のための処分を求めることができるほか、人格権としての名誉権に基づき、加害者に対し侵害行為の差止めを求めることができる。
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正解は4番
肢ごとの解説
×肢1
誤り。火災保険金は保険料の対価として支払われるものであり、損益相殺として損害賠償額から控除されない(判例)。
根拠:民法709条・判例
×肢2
誤り。同一の原因によって損害と同質性のある利益を受けた場合は、損益相殺的調整としてその額が損害額から控除される(判例)。
根拠:民法709条・判例
×肢3
誤り。第三者が債務者を教唆して履行を不能にさせた場合、第三者は債権者に対し不法行為責任を負うことがある(債権侵害)。
根拠:民法709条・判例
◯肢4
正しい。名誉を違法に侵害された者は、損害賠償等のほか、人格権としての名誉権に基づき侵害行為の差止めを求めることができる(判例)。
根拠:判例(北方ジャーナル事件)
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。