問題
Aは、B所有の甲建物(床面積100㎡)につき、居住を目的として、期間2年、賃料月額10万円と定めた賃貸借契約(本件契約)をBと締結してその日に引渡しを受けた。この場合における次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。
- BはAに対して、本件契約締結前に、契約の更新がなく期間の満了により賃貸借が終了する旨を記載した賃貸借契約書を交付して説明すれば、本件契約を借地借家法第38条に規定する定期建物賃貸借契約として締結することができる。
- 本件契約が定期建物賃貸借契約であるか否かにかかわらず、Aは、甲建物の引渡しを受けてから1年後に甲建物をBから購入したCに対して、賃借人であることを主張できる。
- 本件契約が定期建物賃貸借契約である場合、Aの中途解約を禁止する特約があっても、やむを得ない事情によって甲建物を自己の生活の本拠として使用することが困難になったときは、Aは本件契約の解約の申入れをすることができる。
- AがBに対して敷金を差し入れている場合、本件契約が期間満了で終了するに当たり、Bは甲建物の返還を受けるまでは、Aに対して敷金を返還する必要はない。
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正解は1番
肢ごとの解説
×肢1
誤り。定期建物賃貸借では、契約書とは別個独立の書面(電磁的記録)をあらかじめ交付して説明しなければならない。賃貸借契約書を交付して説明するだけでは定期借家として有効に締結できない。
根拠:借地借家法38条
◯肢2
正しい。建物の引渡しを受けていれば対抗力を備え(借地借家法31条)、その後建物を購入したCに対しても賃借人であることを主張できる。
根拠:借地借家法31条
◯肢3
正しい。床面積200㎡未満の居住用定期建物賃貸借では、やむを得ない事情があれば中途解約を禁止する特約があっても賃借人は解約の申入れができる(38条7項)。
根拠:借地借家法38条7項
◯肢4
正しい。敷金の返還は明渡し(建物の返還)後であり、返還を受けるまでは敷金を返還する必要はない(民法622条の2)。
根拠:民法622条の2
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。