問題
Aが、Bとの間で、CのBに対する債務を担保するためにA所有の甲土地に抵当権を設定する場合と根抵当権を設定する場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 抵当権を設定する場合には、被担保債権を特定しなければならないが、根抵当権を設定する場合には、BC間のあらゆる範囲の不特定の債権を極度額の限度で被担保債権とすることができる。
- 抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には登記が必要であるが、根抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には、登記に加えて、債務者Cの異議を留めない承諾が必要である。
- Bが抵当権を実行する場合には、AはまずCに催告するように請求することができるが、Bが根抵当権を実行する場合には、AはまずCに催告するように請求することはできない。
- 抵当権の場合には、BはCに対する他の債権者の利益のために抵当権の順位を譲渡することができるが、元本の確定前の根抵当権の場合には、Bは根抵当権の順位を譲渡することができない。
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正解は4番
肢ごとの解説
×肢1
誤り。根抵当権の被担保債権は『一定の範囲に属する不特定の債権』でなければならず(民法398条の2第1項)、当事者間のあらゆる範囲の債権を担保する包括根抵当は認められていない。
根拠:民法398条の2第1項
×肢2
誤り。抵当権も根抵当権も、その設定を第三者に対抗するには登記をすれば足りる(民法177条)。根抵当権について債務者の異議を留めない承諾が別途必要になるわけではない。
根拠:民法177条
×肢3
誤り。物上保証人であるAには、保証人と異なり催告の抗弁権(民法452条)は認められない。したがって、抵当権・根抵当権のいずれの実行の場合であっても、Aが『まずCに催告せよ』と請求することはできない。
根拠:民法452条参照
◯肢4
正しい。抵当権者は、その抵当権を他の債権者の利益のために順位の譲渡をすることができる(民法376条1項)。しかし、元本の確定前の根抵当権については、この処分(転抵当を除く順位の譲渡等)をすることができない(民法398条の11第1項)。
根拠:民法376条1項・398条の11第1項
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。