宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した宅地の売買契約について、Bが宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づき、いわゆるクーリング・オフによる契約の解除をする場合における次の記述のうち、正しいものはどれか。
- Aは、喫茶店でBから買受けの申込みを受け、その際にクーリング・オフについて書面で告げた上で契約を締結した。その7日後にBから契約の解除の書面を受けた場合、Aは、代金全部の支払を受け、当該宅地をBに引き渡していても契約の解除を拒むことができない。
- Aは、Bが指定した喫茶店でBから買受けの申込みを受け、Bにクーリング・オフについて何も告げずに契約を締結し、7日が経過した。この場合、Bが指定した場所で契約を締結しているので、Aは、契約の解除を拒むことができる。
- Bは、Aの仮設テント張りの案内所で買受けの申込みをし、その3日後にAの事務所でクーリング・オフについて書面で告げられた上で契約を締結した。この場合、Aの事務所で契約を締結しているので、Bは、契約の解除をすることができない。
- Bは、Aの仮設テント張りの案内所で買受けの申込みをし、Aの事務所でクーリング・オフについて書面で告げられた上で契約を締結した。この書面の中で、クーリング・オフによる契約の解除ができる期間を14日間としていた場合、Bは、契約の締結の日から10日後であっても契約の解除をすることができる。
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誤り。クーリング・オフについて書面で告げられた日から起算して8日を経過すると解除できなくなるが、本件は告知の7日後で8日以内である。もっとも、買主が宅地建物の引渡しを受け、かつ代金の全部を支払ったときは、その時点でクーリング・オフによる解除はできなくなる(法37条の2第1項2号)。Aは代金全部の支払を受け宅地を引き渡しているから、Bは解除できず、Aは解除を拒むことができる。したがって『拒むことができない』とする本肢は誤りである。
誤り。買主が自ら申し出た場合の自宅・勤務先は事務所等に当たりクーリング・オフの対象外となるが、買主が指定した『喫茶店』は事務所等に当たらない。したがってクーリング・オフの対象であり、しかもAはクーリング・オフについて何も告げていないから8日の期間は進行せず、Bはなお解除できる。Aは解除を拒むことができないから、本肢は誤りである。
誤り。クーリング・オフができるか否かは、買受けの『申込みをした場所』で判断される。土地に定着しない仮設テント張りの案内所は事務所等に当たらないから、そこで申込みをした本件はクーリング・オフの対象となる。契約を事務所で締結していても、申込みが事務所等以外でされている以上、Bは解除できる。したがって『解除をすることができない』とする本肢は誤りである。
正しい。買受けの申込みが仮設テント張りの案内所(事務所等以外)でされているからクーリング・オフの対象となる。告知書面でクーリング・オフができる期間を14日間と定めることは、法定の8日間より買主に有利であり有効である。したがって、契約締結の日から10日後であっても、Bは契約を解除することができる。
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