宅建業法第47条及び第47条の2に規定されている業務に関する禁止事項に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、Aは宅建業者である。
- Aが、賃貸アパートの媒介に当たり、入居申込者が無収入であることを知っており、入居申込書の収入欄に「年収700万円」とあるのは虚偽の記載であることを認識しながら、その事実を告げずに貸主に提出した行為は宅建業法に違反する。
- Aが、分譲マンションの購入を勧誘するに際し、うわさをもとに「3年後には間違いなく徒歩5分の距離に新しく私鉄の駅ができる」と告げた場合、そのような計画はなかったとしても、故意にだましたわけではないので宅建業法には違反しない。
- Aは、建売住宅の売買の相手方である買主から手付放棄による契約の解除の通知を受けたとしても、すでに所有権の移転登記を行い引渡しも済んでいる場合は、そのことを理由に当該契約の解除を拒むことができる。
- Aが、宅地の売買契約締結の勧誘に当たり、相手方が手付金の手持ちがないため契約締結を迷っていることを知り、手付金の分割払いを持ちかけたことは、契約締結に至らなかったとしても宅建業法に違反する。
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正しい。宅建業者は、その業務に関して、相手方等に対し、重要な事項について故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしてはならない(宅建業法47条1号)。入居申込者の収入は貸主の判断に重大な影響を及ぼす事項であり、虚偽記載であると認識しながら告げずに提出する行為は違反となる。
誤り。宅建業者等は、宅建業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、相手方等に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない(宅建業法47条の2第1項)。この規制は故意であることを要件としないから、うわさをもとに「間違いなく駅ができる」と告げる行為は、だます意図がなくても違反となる。
正しい。買主が手付を放棄して契約を解除できるのは、「相手方が契約の履行に着手するまで」である(宅建業法39条2項)。Aはすでに所有権移転登記を行い引渡しも済ませており、売主として履行に着手しているから、買主はもはや手付放棄による解除をすることができず、Aは解除を拒むことができる。
正しい。宅建業者は、手付について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならない(宅建業法47条3号)。手付金の分割払いを持ちかけることは信用の供与に当たり、この禁止は「誘引する行為」自体を対象とするから、契約締結に至らなかったとしても違反となる。
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