問題
Aが所有している甲土地についての物権変動に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
- Bが甲土地をAに無断でCに売却し、その後、BがAから甲土地を購入した場合、Cは、Bから甲土地を購入した時点に遡って甲土地の所有権を取得する。
- Dが甲土地につき、Aに無断でDへの虚偽の所有権の移転の登記をした上で、甲土地をEに売却してその旨の登記をした場合において、その後、AがFに甲土地を売却したときは、Fは、Eに対し、甲土地の所有権を主張することができる。
- Gが甲土地の所有権を時効取得した場合、Gはその後にAを単独相続したHに対して、登記を備えていなくても、甲土地の所有権を主張することができる。
- Aが甲土地上の立木の所有権を留保して甲土地をJに売却し、その後、JがKに甲土地及びその上の立木を売却した場合には、Aは、Kに対し、立木の所有権の留保につき登記又は明認方法を備えない限り、立木の所有権を主張することができない。
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正解は1番
肢ごとの解説
×肢1
誤り。他人物売買の売主が後に所有権を取得した場合、買主は所有権を取得できるが、それは売主が所有権を取得した時点に移転するのであり、購入時に遡って取得するわけではない。「遡って取得する」とする点が誤り。
根拠:民法176条
◯肢2
正しい。Dの虚偽登記はAに無断(Aに帰責性がない)であり、94条2項の類推適用によるEの保護は認められない。よってAは所有権を失わず、Aから取得したFはEに対して所有権を主張できる。
根拠:民法94条2項
◯肢3
正しい。時効完成時の所有者Aを単独相続したHは当事者の地位を承継する者であり、時効取得者Gにとって登記なくして対抗できる相手方(当事者)にあたる。よってGは登記がなくてもHに所有権を主張できる。
根拠:民法177条
◯肢4
正しい。立木の所有権を留保した場合、その留保について登記又は明認方法を備えなければ、立木を含めて買い受けた第三者Kに対して立木の所有権を対抗できない。
根拠:明認方法
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※解説は学習用です。法令・判例は改正等により変わることがあります。受験にあたっては最新の法令・公式情報をご確認ください。