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特集 / 5問免除(問46・47・49・50)

5問免除は、4問すべて取りにいく。
過去問の傾向でしくみを覚える

平成19年〜令和7年問46・47・49・50 の全84問・解説つき

「5問免除」とは。免除がない人にとっても“ごほうび問題”

宅地建物取引業に従事していて登録講習を修了すると、修了後3年以内の試験で問46〜50の5問が免除され、45問で受験できます(合格基準も免除者向けに別に設定されます)。免除を受ける人にとっては、この5問は「解かなくてよい問題」です。

では免除がない人にとってはどうか。じつは問46・47・49・50は、範囲が狭く独立した知識で毎年ほぼ確実に取れる、数少ない“ごほうび問題”です。権利関係のように深い読解も要らず、覚えたことがそのまま点になります。ここを落とすのは、いちばんもったいない失点です。

このページでは、平成19年〜令和7年の過去問を調べ、それぞれの科目で「何が繰り返し問われているか」を洗い出しました。頻出の論点と覚え方をつかんでから、下の一覧で年度をさかのぼって解いてください。

― なぜ問48(統計)は入っていないのか ―

問48の統計は、地価・住宅着工戸数・宅建業者数などの数字が毎年入れ替わるため、過去問をさかのぼって覚える意味がほとんどありません(当サイトの肢別ドリルからも統計は除外しています)。統計は試験直前に最新の公表値だけを押さえるのが正解なので、この特集では問46・47・49・50の4問を扱います。

まず全体像 ― どの問がどの分野か

分野過去問でわかる傾向性格
問46住宅金融支援機構「買取型(フラット35)の対象範囲」と「例外的に認められる直接融資」の2軸が毎年の中心暗記で安定
問47景品表示法
(不動産の表示)
徒歩所要時間・おとり広告・表示方法(最低額と最高額)・特定事項の明示が定番暗記で安定
問49土地「低地は危険/台地・段丘は安全」を軸に、液状化・埋立地・崖崩れが繰り返される常識+語感
問50建物構造種別(木・S・RC・SRC)の特徴、耐震・制震・免震、材料の性質が定番常識+語感

問46・47は覚えれば取れる暗記科目、問49・50は知らなくても常識と語感で半分は絞れる科目です。免除がない人でも、4問中3問は十分に狙えます

― 残る1問「統計(問48)」は別ページに ―

この特集で扱わない統計(問48)は、着工戸数・地価・宅建業者数などの数値が毎年更新されるため、法改正まとめのページに最新の公表値だけをまとめています。暗記より「上がった/下がった」「何年連続か」の傾向を、試験直前に確認するのが得策です。令和8年度 統計データまとめ →

問46

住宅金融支援機構

出題形式はほぼ毎年「誤っているものはどれか」。機構が自分で貸す(直接融資)のは例外で、原則は民間ローンを買い取って証券化する(フラット35=買取型)――この骨格を外さないことが最大のコツです。

過去17年で繰り返し問われた論点:

  • 買取型(フラット35)の対象:申込者本人または親族が住む住宅の建設・購入資金。賃貸住宅は対象外(最頻出のひっかけ)。中古住宅も対象で、住宅取得に付随する土地・借地権の取得資金も含みます。
  • 例外的に認められる直接融資:災害復興建築物、災害予防・耐震改修、子育て世帯・高齢者向けの賃貸住宅、マンション共用部分の改良、合理的土地利用建築物など、民間が対応しにくい政策分野に限られます。
  • 高齢者向け返済特例:毎月は利息のみ、元金は死亡時に一括償還(リバースモーゲージ型)。これは直接融資の制度です。
  • 団体信用生命保険(団信):対象は死亡・重度障害
  • フラット35S:省エネ・耐震などの優良な住宅は金利を引き下げる制度。
  • 資金調達:買い取った債権を担保にMBS(資産担保証券)を発行して市場から調達。
  • 金利:買取型の金利は各金融機関が決める(機構が一律に決めるわけではない)。返済が難しいときは償還期間の延長など条件変更もできます。
― ひっかけの型 ―

「機構が直接資金を貸し付けるのが原則である」「買取型に賃貸住宅も含まれる」「団信は死亡のみ」――このあたりは誤りにされる定番です。原則は買取り、直接融資は政策的な例外と押さえておけば多くが切れます。

問47

景品表示法(不動産の表示に関する公正競争規約)

出題形式はほぼ毎年「正しいものはどれか」。広告のルールなので、数字と“明示が必要な事項”を覚えれば安定して取れます。ここは最新の法改正が絡むので、後半のボックスも必ず読んでください。

過去17年で繰り返し問われた論点:

  • 徒歩所要時間道路距離80mにつき1分、端数は切り上げ。信号待ちや坂道は考慮しません(最頻出)。
  • おとり広告:契約済み・存在しない・取引する意思のない物件の広告は不当表示。掲載を続けるのもアウト。
  • 新築の定義建築後1年未満かつ未入居。どちらか一方でも欠ければ「新築」と表示できません。
  • 価格・管理費・修繕積立金の表示:住戸ごとに異なり全部の表示が難しいときは、最低額と最高額を表示すればよい。
  • 新設予定の駅・施設公表されたものは、その予定時期を明示して表示できます。
  • 特定事項の明示義務:不整形画地、傾斜地、私道負担、路地状部分が敷地面積のおおむね30%以上、市街化調整区域、都市計画道路の区域など、一般消費者が通常予期できない不利な事項は明示が必要
  • 二重価格表示:過去の価格と比べて安く見せるには、値下げ前の価格の公表時期値下げの時期などの要件を満たす必要があります。
  • 予告広告:価格等が未定でも、本広告を必ず行うなどの要件を満たせば認められます。
― 最新の法改正・ここが古い教材との差 ―

不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)は、令和4年9月1日に約10年ぶりの全部改正が施行されました。宅建で押さえたい主な変更は次のとおりです。

  • 徒歩所要時間の起点:マンション・団地は建物の出入口を起点に算出(敷地の一番近い地点ではない)。
  • 団地の表示:物件が2つ以上あるときは、駅までの所要時間の最短と最長の両方を表示。
  • 電車の所要時間の表示が新たに項目として整理されました。

さらに、令和5年10月1日から、広告であることを隠す表示(ステルスマーケティング)が景品表示法上の不当表示に追加されました。規制の対象は広告主である事業者です。

令和8年度試験の法令基準日は令和8年4月1日なので、これらの改正後のルールで出題されます。改正前の古い解説のまま覚えないよう注意してください(当サイトの過去問は改正を反映して起こしています)。

問49

土地

出題形式はほぼ毎年「最も不適当なものはどれか」。専門知識というより地形と災害の常識で、知らなくても語感で半分は絞れます。軸は1つ、「低地・谷・盛土・埋立は危険/台地・段丘・自然堤防は安全」です。

過去17年で繰り返し問われた論点:

  • 低地は災害に弱い:三角州(デルタ)・旧河道・埋立地などの低地は地盤が軟弱で、地震・液状化・水害に弱く、宅地には不向き。「低地は安全」とあれば誤りです(ほぼ毎年の軸)。
  • 台地・段丘は安定:水はけがよく地盤も安定し宅地に適する。ただし縁辺部(へり)は崖崩れに注意。
  • 液状化地下水位が高く、砂質でゆるい地盤(旧河道・埋立地・砂州や砂丘の裾)で起こりやすい。
  • 埋立地と干拓地埋立地は一般に干拓地より安全度が高い(干拓地は海面以下が多く水害に極端に弱い)。
  • 山地・山麓:崖錐(がいすい)や谷の出口は土石流の危険、まさ土(風化した花崗岩)は崩れやすい。傾斜が急なほど崩壊しやすい。
  • 調べ方:ハザードマップや古地図・旧地形図で、過去の災害履歴や旧河道を確認するのが有効。
― 解き方のコツ ―

選択肢の多くは3つが妥当・1つが不適当です。「安全な地形を危険と言っている」か「危険な地形を安全と言っている」肢を探すのが近道。とくに低地・埋立地・盛土を“安全”と言い切る肢は、まず疑ってください。

問50

建物

出題形式はほぼ毎年「最も不適当なものはどれか」。構造の種類ごとの長所・短所材料の性質が中心で、これも常識と語感で絞れます。

過去17年で繰り返し問われた論点:

  • 構造の種類木造(軽く粘りはあるが火・湿気に弱い)/鉄骨造(S)(靱性が大きく自重が小さいが、耐火被覆・防錆が必要)/鉄筋コンクリート造(RC)(耐火・耐久に優れるが自重が大きく中性化に注意)/鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)(強度・靱性とも高い)。
  • 骨組の形式:ラーメン構造(柱とはりの剛接合)/トラス(三角形の組合せ)/アーチ(大空間向き)/壁式(壁で支える・低層向き)/ブレース(筋かいで補強)。
  • 地震対策耐震(固くして耐える)・制震(ダンパー等で揺れを吸収)・免震(積層ゴム等で地震を建物に伝えにくくする)。既存建物の補強にも使えます。
  • 材料の性質:木材は乾燥しているほど強い/鋼材は炭素量が多いほど硬く強いが、粘り(靱性)は減る/コンクリートは中性化・かぶり厚さ・ひび割れに注意/鉄筋とコンクリートは熱膨張率がほぼ同じで相性がよい。
― ひっかけの型 ―

「べた基礎と布基礎の説明が逆」「制震と免震の仕組みが入れ替わっている」「鉄骨造はそのまま耐火構造である(実際は耐火被覆が必要)」など、用語の取り違えが定番です。長所と短所をセットで覚えておくと見抜けます。

過去問一覧(問46・47・49・50)

年度をさかのぼると、同じ論点が形を変えて繰り返されているのがよくわかります。各問をクリックすると、問題文・正解・肢ごとの解説が読めます(すべて塾長監修・法改正反映済み)。

年度西暦問46 機構問47 景表法問49 土地問50 建物
令和7年2025問46問47問49問50
令和6年2024問46問47問49問50
令和5年2023問46問47問49問50
令和4年2022問46問47問49問50
令和3年(12月)2021問46問47問49問50
令和3年(10月)2021問46問47問49問50
令和2年(12月)2020問46問47問49問50
令和2年(10月)2020問46問47問49問50
令和元年2019問46問47問49問50
平成30年2018問46問47問49問50
平成29年2017問46問47問49問50
平成28年2016問46問47問49問50
平成27年2015問46問47問49問50
平成26年2014問46問47問49問50
平成25年2013問46問47問49問50
平成24年2012問46問47問49問50
平成23年2011問46問47問49問50
平成22年2010問46問47問49問50
平成21年2009問46問47問49問50
平成20年2008問46問47問49問50
平成19年2007問46問47問49問50

過去問をそろえると、問46は「買取型の対象」と「直接融資の例外」、問47は「徒歩時間」と「明示義務」、問49は「低地と台地」、問50は「構造種別と材料」が、手を替え品を替え出ていることが見えてきます。同じ型を覚えれば、初見の年度でも解けるようになります。

論点ごとに集中して解くなら、肢別ドリル肢別ドリルで分野を「税その他」に絞ると、「住宅金融支援機構(免除科目)」「景品表示法(免除科目)」「土地(免除科目)」「建物(免除科目)」を選べます。1肢ずつ◯×で確認できるので、苦手な科目だけを一気に潰せます。

肢別ドリルを開く →

この特集に入っていない、もう1問

統計(問48)は、別にまとめています。

この特集は問46・47・49・50の4問。統計だけは、最新データが出てから覚えるのが正解なので、あえて分けています。数値を丸暗記するより「上がったのか、下がったのか」をつかむのが得点のコツです。

令和8年度 統計データまとめを見る →

※本ページは学習用のまとめです。令和8年度試験の法令基準日は令和8年4月1日です。法令・告示・公正競争規約は改正されることがあるため、受験にあたっては最新の公式情報(住宅金融支援機構、不動産公正取引協議会連合会、消費者庁等)をご確認ください。監修:宅建久保田塾(久保田充秋)。